ワクチンマラソン、ゴール近し

４月初めからやってきたコロナ予防接種、遂にピークを迎えた。

５月からは、毎週土曜日に医院を開けて、独りで接種している。

先土曜日は、朝から晩まで、３７人接種。

最近は２８人ペースだったので、これは新記録。

しかもこの日は、アストラゼネカとファイザー／ビオンテックの２種類で、

ビオンテックはバイアルナンバーも２種類という複雑さ。

３７人って、数字では少なく思えるかも知れないけれど、

アシスタントなしの独走だからね。

その予約を入れるために、

電話やメールでやり取りがあって、それは１回で済まない事も多い。

バイアルを希釈したり、注射器を準備するのは、

取り違えが起こり得ないように、マークしてきちんと分ける。

接種後は、書類のスキャン、シュレッダーかけ。

PC入力と保険医組合サイトへの記録。

なので、接種の陰に隠れた仕事の方がずっと多い。

デジタルワクチンパスの発行は流石に月曜日に持ち越したけれど、

その作業で月曜日の昼休みが全部潰れた。

休みの筈の土曜日に、朝７時過ぎに起きて、

まずパンを買いに行く。

８時から午前中分の注射器を準備。

（注射器に用意したものは６時間しかもたないので、

１日分を用意しておく事はできない。）

順調に準備が済んだら、ブレーツェルとコーヒーでちょっと一息。

順調に行かなかったら、朝食抜きで接種開始になる。

途中では全く食べられなくて、

終了後に干からびた残りを食べる事が多い。

予約は９時から入っていたのだけれど、

大体１５分前には最初のピンポンが鳴ると思っていないといけない。

ちょこちょこ休憩時間は挟んであるけれど、

その間にトイレに駆け込んだり、飲み物を補充したり、

色々片付けたり、後半分の注射器を用意したりしていると、

もう次の人が早めに来て、ピンポンがなる。

引きこもりの人にも往診接種。

土曜日でも仕事の人もいるから、晩にも１グループ。

この日の最終は結局１９時だった。

コロナ予防接種では、予約の１５分前位に早々と来る人が多いのが、特徴的。

なので、一人ずつ１０分刻みでの予約ではなく、

３０分ごとに３－４人同時に予約を入れておくと、丁度ばらける感じ。

入り口で手の消毒も忘れて、受付だけ見つめて早足で入ってくる人も多い。

接種後は皆、肩の荷が下りた感じで、ガッツポーズをする人もままいる。

それだけ待ち焦がれられているんだなあと思う。

ドイツ全体でも、全人口の約半数が既に接種完了したそうで、

うちも接種対象・希望者は、もうすぐ全員完了。

こんな小さな医院で、独りで、接種回数は既に５００を超えた。

きつかったこのマラソンも、あと２週末で一旦ゴールイン。