
私は、仕事場だけは、きちんとしていないと絶対に嫌。
「ピコベロ」という表現を覚えたのも、
昔の職場の病院秘書さんの誉め言葉からだった。
別にキレイ好きという訳ではなく、効率が悪いのが嫌なだけ。
例えばもの一つ取るにも、さっと取れれば一手だけれど、
まず何かをどけて、その下のを取るのは、二手になって、それが嫌。
しょっちゅう使うものを、その都度ごそごそ探すとか、絶対イヤ。
全ての物に定位置があるので、掃除の度にそれが動いているのも嫌。
一番最初、棚や引き出しが全部空いている時に、
何か月に一度しか使わないものを手前の特等席に入れてしまっていて、
しょっちゅうその奥を漁ったり、屈んで使ったりで、
苛々する事も結構あって、時々見直しては上下前後を入れ替えたりする。
モノだけじゃなくて、
アシスタントが患者さんに、毎回同じ事を長々と説明しているなあと思ったら、
その説明をメモとして渡せるように印刷してみたり。
どうせ患者さんも、あれこれ言われた事なんて忘れてしまうしね。
医者の背後に恐ろしい量の書類の山があるのは結構普通なのだけれど、
私はあれも大嫌い。
下の方に埋もれた書類なんて、後で掘り出して読む暇なぞできる訳がなくて、
どさどさ山は高くなるばかりで、大事な書類も挟まって埋もれていく。
非衛生だし、書類を処理できない無能さを一般公開しているようなもの。
だから溜めない、積まない。
のが私の基本だったのに、開業したら書類の量がめっちゃ増えて、
特に医学情報紙がどんどん溜まって、私の嫌いな山ができていく。
昔は、研修に行く時に電車やホテルでとか、当直でとか、
持って行ってはじっくり読んでいたのだけれど、そんな量じゃないのだ。

勿体ないけれど、ゆっくり読むなんて事はもう絶対に不可能なので、
週末に、古紙の箱を足元に置き、机も後ろの棚も全部使って広げ、
片端からざーっと見出しを見て、興味のある記事だけ拾い読みし、
時には切り取ってファイルしたりスクラップしたりしながら、どんどん捨てる。
(で、前回紹介したDIY記事を見つけてファイルしたのでした。)
書類も、済んだものは、持っているその手でファイルしてしまう。
それを「『済』の棚」なんてものを作って積み出すと、
もう収集がつかなくなるからね(←経験済み)。

医学情報紙の間に他の大事な書類が挟まって、
行方不明になって処理を忘れてしまう事が何度かあったので、
書類用の引き出しを買ったら、凄くスッキリした。
かなり高くて躊躇したのだけれど、浅い引き出しがいっぱいで、
重ねず1件ずつ別々に入れられて、常に目が行き届くのも、
2段ごとに中の色が違うのも、とても使いやすくて、
これは奮発して、よかった!