糖質制限のギミチョコ！

子どもの頃、チョコレートは全く好きではなかったのが、

中学生の時だったか、ヨーロッパ土産にリンツのミルクチョコを貰って、

世の中にはこんなおいしいチョコレートがあるのか！とびっくりした。

自分でヨーロッパに来るようになったら、

帰りの空港の免税品店でリンツの板チョコを各種一枚ずつ買って帰り、

冷蔵庫の奥に「宝箱」を鎮座させ、ひとかけらずつ大事に食べていた。

ドイツに住むようになっても、リンツのチョコは貧乏学生にはなかなか手が出せず、

たまにプレゼントで頂くのが本当に貴重だった。

中でも大好きなのは、カリカリのキャラメルを挟んだCRESTAだったのだけれど、

糖質制限で、普通のチョコレートは薬なしには食べられない体になってしまった。

実は未だに、昔頂いたチョコレートが地下室に眠っている。

こんな事になるのなら、勿体がらずに当時全部食べてしまえばよかったのに。

今の私でも食べられるチョコレートは、この二つ。

カカオ９０％の方は、１００ｇ中の炭水化物１４ｇ。

カカオ７０％のLindorは、１００ｇ中の炭水化物２９ｇ。

普通のチョコレートだと、１００ｇ中の炭水化物は５０－５５ｇ位が多い。

同じカカオ７０％でも、Lindorじゃないのは１００ｇ中の炭水化物３３ｇ。

と比較すると、この二つは随分、糖質が低い。

これに慣れると、普通のチョコレートは甘過ぎて食べられなくなる位。

Lindorの板チョコ一片の量は、ボール型１個の３分の２位で、少な目なのもいい。

カカオ９０％の方は、一片の炭水化物１．４ｇ。

カカオ７０％のLindorは、一片の炭水化物２．４ｇ。

これ位の糖質量なら、私でも薬なしにいけるのだ。

食後に、おやつに、ひとかけら食べるのが、至福の時。

バテた時に食べると、シャキッとなる感じ。

それでセールで１枚１ユーロ台になると、わさわさと買い込んでしまう。

５枚で半キロ、１０枚で１キロ。キロ単位で買っちゃう？！と自分で驚いた。

ドイツ人のチョコレート年間消費量はヨーロッパ第１位で、

外国からの買い出しとか、お土産やプレゼントなどが大きいと思うのだけれど、

（私も帰国する時は、スーツケースの半分がチョコレートだし、

国内でも、何かというとチョコレートをプレゼントし合う人が多い。）

２０１７年の数字は、何と一人当たり１１，１キロ！

それに較べれば微々たるものながら、私のキロ数も貢献しているに違いない。

そう言えば昔、

「酒もタバコもやらないけれど、毎晩１枚の板チョコだけはやめられない」

というおじいさんがいたなあ。あのひと一人で３３人分か！凄っ。

先冬、リハビリ病院で働いていた時、スイスの作りたてチョコを頂いた。

買ってきたばかりよ、日持ちしないからね！と言われたので、

珍しく、すぐに食べてみた。

まあ折角頂いたから、一つだけ味見して、あとは誰かにあげようかな、

というつもりだったのに、

それがもう、天にも昇る心地になる、薬を飲んででも食べたいおいしさで、

誰にも分けず、どん底でつらい夜の一片に、繰り返し慰めてもらった。

その時ばかりはリンツが地に堕ちた。

（ごめん！でも工業製品だもの、仕方ないよ・・・）

そんなのが近所で売っている環境じゃなくて、つくづくよかった。

ギミチョコ！「超！ハッピーで頑張っちゃうんです」

おまけ。

この地響きみたいな「今何時？」には吹き出した。
昔の曲をやって貰って嬉しいのはわかるけどさー。