卒業気分

リハビリ病院での勤務が終わりました。

最後の方は、外国人新人医師を抱えたので、かなり大変だった。

私が５－１０分でちゃちゃっと片付ける事も、

彼女にやらせると、手取り足取りで１－２時間掛かってしまう。

なので、普段なら楽々なプログラムの日でも、ぎちぎちに。

最終日は殆ど予定が入っていなかったのだけれど、

ついつい同僚の急患に代わりに対応してあげたりして、

バタバタと駆けずり回って終わった。

バター３７５ｇ、卵９個、リンゴ９個使って、

天板いっぱいの大きなケーキを焼いて持って行き、

あとはお昼にピザを注文して、皆でテーブルを囲んだ。

後輩医師達から別れを惜しまれて、繰り返しお礼を言われて、

超音波検査を教える時にでも手が触れないように気を付けるような文化の国の人達なのに（めっちゃ教えにくいよ）、最後にハグされたりして、

以前勤務していた時より、今回はちゃんと頼れる存在になれたんだな、

と、嬉しかった。

医長からも「これからは敬語なしのファーストネームね！」とハグされた。

情とは無縁の人事部長まで、

朝、超音波検査室までわざわざ挨拶に来てくれて、

私が最後に鍵を返しに行ったら、戸口の外まで送ってくれた。

血も涙もなく、会社の損になる事は絶対にしない人で、

でも今回は交渉の結果、以前とは段違いの高給で、

彼は内心不本意だったのではないかと思っていたので、

ちゃんと給料分の働きは出来たのだな、と、これまた嬉しかった。

トップの会議で「くまさんなしでは今迄の質と数は無理」と釘を刺されたと、

別れを惜しんでくれた。

私の後釜は未だ居ないので、去るのは心が痛んだのだけれど、

家に帰ったら、妹こぐまが、

「もうこれで、ずーっと毎日一緒に眠れるの？」としがみついてきたので、

これでよかったのだ。

そりゃ、考えてみたら平均５日に１回位の当直だったから、

淋しかったろうな。

夫の具合が悪いと、作り置いたものでも食べられていなかったりして、

子ども達も毎回大変だっただろう。

皆の愛に、有難う。

ベビーメタルのボーカルは、やっぱりダントツに上手い。

ソロになると、さっと空気が変わる感じ。

あとの二人もいるんだけど、見つけられるかな。

卒業のような晴れ晴れした気分。

（本当は夫と乾杯したかったのだけれど、またも起きて来ず。）

ここでの以前の勤務が本当に大変で、心も傷めつけられて、

トラウマのようになっていたのだけれど、無事克服。

大きなチームで働く楽しさも再認識できた。

超音波検査も、目標だった３００症例を軽く超え、４４４症例こなせたよ。

こういう思いをさせないよう、後輩達には先手先手でと教え込んだ。

ちょっと面倒でもその時きちんと問い合わせて揃えておく方が、

十年後に不備だと言われて書類集めに走らされるより絶対にいい。

いやー、当時は私の未熟さだけでなく、かなりブラックだったなあ。