１１ぴきのねこのコロッケ

こぐまが最近「１１ぴきのねこ」と「１１ぴきのねことあほうどり」にはまっていて、
コロッケなんて食べた事もないのに、
「じゃがいもをあらって、ゆでて、つぶして、
パンこをつけて、あぶらであげて・・・」
と諳んじている程なので、こぐまのために初めてコロッケを作ってみました。

ドイツにもコロッケはあり、私はそちらも大好きなのですが、
ドイツのコロッケは飽くまでも付け合わせの品（主食）で、
おかずである日本のコロッケとは大分違うのです。
（でも、このねこ達はコロッケだけを食べているから、主食か・・・）
パン粉はいつもはおろし金で作るのですが、
今回初めてフードプロセッサーで作ったら、楽に上手に出来ました。


大事にしまってあった私のぬいぐるみもこっそり出して来て、
トントントン　「こんばんは」
「わたしは　たびのものですが、
コロッケを１こ　わけてくれませんか」

こぐまは大喜びで、ねこと一緒にコロッケをいっぱい食べ、
翌朝も「きのう、ぼく、なに食べた？だれと食べた？」と確認していました。


さて、馬場のぼるさんと言えば・・・

サイン会に行くと、こういう風にサインと一緒にねこも描いてくれるのでした。

ある時、私の当時の職場の近くでサイン会がありました。
馬場のぼるさんの口が、ねこの口と同じ三角形だったのが、とても印象的でした。
（上の写真のとらねこたいしょうの口のことです。）

都会ではサインを貰うのにも行列なのですが、
田舎だったので、サイン会場も閑散としていました。

一旦サインを貰って来たのですが、
眺めれば眺めるほど、白ねこというのが淋しい。
そこで職場にあった色鉛筆を１本持ってサイン会場に戻り、
「とらねこたいしょうにして頂けますか？」とお願いしたのです。

絵本作家三人のサイン会だったのですが、
その時お客は何と誰も居らず、暇そうに三人がお喋りしていたところで、
馬場のぼるさんは、その安物の色鉛筆をひねくりまわして眺め、
「そんなの言われたの、初めてだよー」と言いながら、
快くとらねこたいしょうにしてくれました。


覗き込んだ隣りの作家に「額に入れなくちゃね」なんて言われながら、
もう嬉しくて嬉しくて、本を抱きしめて飛ぶようにして帰ったのでした。
若かりし頃の思い出。



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