「糖質オフ」のパンを焼いてみました |

先日の記事で御紹介した「Eiweissbrot nach Dr. Pape(Pape博士の蛋白質パン)」の真似レシピをネット上で見つけたので試してみました(↑上の写真)。
驚く位ふんわり膨らんで、香ばしい匂いと共に、おいしそうに焼き上がったのですが・・・
非常に噛み切りにくい不思議な食感で、焼き立ては兎も角冷めると更に噛み切りにくくなり、グルテン独特の風味も強く、悪い言い方をすれば、とても食べられたものではありません。でも食べ物は捨てたくないので、残りは薄切りトーストにして辛うじて食べ切りました。
「Dr. Papeの」と名指しで出してあるレシピの割に簡単な材料だし、そもそも企業秘密なのでは?と半信半疑だったのですが、矢張りこれは似ても似つかぬ代物で、全くお薦めできません。
因みにオリジナルのミックス粉に書かれている原材料は次の通りですので、やりたい方はご自分でレシピ研究してみて下さい。
Wasser, Eiweissmischung (Weizeneiweiss, Sojaeiweiss, Lupineneiweiss), Sojaschrot, braune und gelbe Leinsaat, Sonnenblumenkerne, Sojamehl, Weizenvollkornmehl, Weizenspeisekleie, Apfelfaser, Hefe, Sesam, Salz, geroestetes Gerstenmalzmehl
水、蛋白質ミックス(小麦蛋白、大豆蛋白、ルピナス豆蛋白)、荒挽き大豆、茶色と黄色の亜麻、ひまわりの種、大豆粉、小麦全粒粉、小麦ふすま、林檎の繊維、イースト、胡麻、塩、炒り大麦麦芽粉
閑話休題。
今頃気付いたのですが、日本では最近「糖質オフ」というものが流行しているようですね。
主にダイエット目的のようですが、ざっと見た感じでは、幾つか注意事項があります。
・「糖質オフ」という名がついていても、必ずしも糖質オフになっていない事があります。私が見掛けたものでは、特に「糖質オフスムージー」の類が、しっかり果物も入っていたりしました。
・例えば進行した糖尿病で腎機能が低下している場合など、蛋白質の過剰摂取は避けた方がいい人もいます。炭水化物を蛋白質で置き換えたレシピは、決して万人向きとは言えません。
・糖質オフ食は食後の血糖値を上げにくく、糖尿病患者も薬を減らす事ができますが、イコール糖尿病が治った・よくなったという訳では決してありません。糖尿病自体をよくするには、何と言っても運動と減量(肥満体の場合)です。
・蛋白質や脂肪分はゆっくり消化吸収されるので、食後すぐの血糖値は余り上げませんが、その後の血糖値をゆるやかに上げます。低血糖対策にはいいのですが、もし次の食前の値が上がっているようなら食べ過ぎです。
でも、血糖値を上げずに食べられるものの存在というのは有難いので、余り特殊な材料を必要としないレシピ本を選んで一冊購入して試してみました。
→「糖質オフのパスタ パン ピザ」
前述のように、ネットのレシピというのは玉石混交ですから、プロが試行錯誤してくれたものを。そして、余りにも特殊な材料を使うものはハードルが高いので、なるべく普通に手に入る材料のレシピ本を、と選びました。
このレシピ本の基本材料は、大豆粉、小麦グルテン粉。
ものによって、そこにアーモンドパウダー、イーストが加わる程度です。
まずは、こちらから「基本の糖質オフパン」。
甘味料だけは使いませんでしたが、それ以外はそのままで作ってみたら、
やや豆腐・おからっぽい食感ですが、まずまずに焼き上がりました。
二度目は、バターをオリーヴ油に置き換え、
膨らみが悪かったので、ライ麦全粒粉を大匙1加えて発酵させました。
全くの糖質オフだと、イーストが活発になりにくいのではないかと思います。
捏ねている時には硬い生地で心配になりますが、大豆粉のお陰でパサパサにはなりません。
ただ、「Dr. Pape」のオリジナルパンは代用である事をかなり忘れさせますが、
こちらはやっぱり代用で、パンらしさに欠ける「別物・・・」という感じは否めません。
別物として楽しめる立場の人には「これはこれで、おいしい!」と言われましたが、
代用品しか食べられない身には、矢張りちょっと物足りない感じです。
簡単に手に入る材料だけで作っているので、仕方がない部分もあるでしょうし、
使用する大豆粉やグルテンによっても、食感などに随分差が出てくるようです。
私が使用した材料だと、しっとり・みっちり・ややぽそぽそ、という感じで、
もう少しグルテンの割合を増やした方がふんわりするかな、と思いました。
でも、糖質オフパンとしては、まずまず合格点。
こういうレシピも上手に取り入れると、食生活の幅が広がっていいかも知れませんね。
因みに大豆粉は自然食品店で250g入りのパックが2ユーロ弱で売っています。
小麦グルテン(Weizengluten)はReformhausにも置いてありましたが、ネットの方がずっと安く買えます。

ハンバーガー用バンズとの事だったので、月見バーガーにしてみたら、
独特の食感や味が気にならなくて、これはお薦めできる食べ方でした。
奥のジュースは人参とレモンが主体で、ごくごく僅かの林檎・梨・オレンジが入っています。
あとの糖質は、ハンバーグのつなぎ、チーズの乳糖、ピクルスの糖分くらいです。
トマトの皮に何箇所か切り込みを入れておくと、食べやすくなります。
*****

何だか急にチョコレートが食べたくなって、
私にでも食べられそうなものがないか探してみたら、ちゃんとありました。
左の薄い薄いチョコレートは、1枚が3g弱。普通のミルクチョコレートの炭水化物含有量は50-60%くらいですから、1枚食べても炭水化物は1,5g程度。もう半年以上甘い物を食べていないので、それを更に割った小さなかけらでも口中が甘過ぎるくらいに感じます。
右のチョコレートは、100g中の炭水化物含有量がたったの14gです。これは1枚が10片になっているので、1片あたりの炭水化物は1,4gの計算になります。
初めて食べた時は甘くないのに驚きましたが、流石リンツ、食べ慣れるとくせになるおいしさです。カカオのカフェインも結構きついので、食べ過ぎないように注意しないといけないくらい。
おいしいノンカフェインコーヒーを入れて、
薄いミルクチョコの甘さと、カカオ90%チョコの濃厚さを混ぜながら食べると、
妊娠糖尿病でも至福のコーヒータイムを楽しめます。

ほんと、ふんわりしてるのが写真でもわかりますよ。
糖質オフ、カロリーオフは、解りますが、最近では糖質0ゼロ、カロリー0ゼロって言うのも見かけて、本当にゼロなのか?と疑っていた所です。どんな食べ物、飲み物にもカロリーは少なくともある物だと思っていたのにゼロってありえるの?と。
食べられる、良いチョコを見つけられましたね。
コーヒーとチョコを一緒に楽しめられるのは、嬉しいでしょう!
きょふです。
最近、やたらと身体が甘い物を欲するので、糖尿病が気になりだしたところです。
糖質オフも色々注意しなければならない事があるんですね…。
勉強になりました。
すみません、書き方が紛らわしかったですね。博士のパンを名乗るにせレシピだったんです。少し加筆しておきました。
最近は様々な甘味料があって、飲料などは「限りなくゼロに近い」ものもあります。ただ、中には危険な物もあるようで、見掛けた記事をニュースブログの方に載せてありますので、よろしかったらどうぞ→kumahaha.seesaa.net
そうですね。健康な若い方なら、普通は余り気にしなくても大丈夫なのですが、甘い物や脂肪は脳内麻薬の分泌によって幸福感をもたらしてくれるので「くせ」になりやすいのと、味覚も慣れてきてエスカレートしやすいので、少しは注意が必要だと思います。

カロリーゼロのからくりがわかりました。
人工甘味料が影響して、肥満にもなりうる可能性があるんですね。
やはり、それに頼り続けるとゼロの変わりに体に何らかの影響がるということですね。
そうですね。それにカロリーや健康面を無視したとしても、使う砂糖の種類によって味が違うのにも驚きます。無精製の砂糖を食べ慣れると、白砂糖は口中にべたーっと広がってくっつく感じで、後味ももちゃもちゃして、私は苦手です。
