2012年 12月 23日
ドイツ家庭でのノロウィルスの対応 |
(先日ドイツ家庭でのノロウィルスの対応について訊かれたので、
私の知る限りの範囲ですが、改めてここにまとめておきます。)
ノロウィルスは10-3月によく流行します。
ノロウィルスの典型的なパターンは、まず激しく突然の嘔吐から始まり、下痢が加わる。熱を伴う事もあります。
成人の健康体なら、大体1、2日でおさまりますが、非常に苦しい事が多い。
ノロウィルスについての情報は、ちょっと古いのですがRobert Koch-Institutのこのページ(ドイツ語)が信頼できると思います。
これによると、潜伏期間は6-50時間。
余病がない場合、約12-24時間で症状はおさまる。
症状がおさまってから二日間は、幼稚園や厨房での仕事などには出掛けないこと。
症状がおさまった後も、便へのウィルス排出は7-14日間、例外的には何週間も続く事もある。(とはいえ、先に「症状がおさまってから二日間」と言及されているという事は、排出量が多くて感染の危険が高いのは恐らくそれ位の期間なのでしょう。それでもトイレ後の手洗い・消毒だけは当分しっかりしましょう。)
ノロウィルスは感染者の便や吐瀉物の中に含まれています。
特徴としては他のウィルスやバクテリアと較べて非常に感染力が強く、10-100個程度のウィルスで感染すると言われています。直径35-39nm(ナノメートル)のウィルスが、たったの10個で足りるというのは、恐ろしい感染力です。
直接触っての感染は、便や吐瀉物の始末をした手や、感染者の使用したトイレ、食器、タオル、ドアノブなどなどを通じる事が多く、それは徹底的な手洗いと消毒、使い捨て手袋の使用などによって防ぐ事ができます。
厄介なのは、便や吐瀉物からウィルスが空気中に飛び散ってエアロゾルとなったり、乾いた汚れが空気中に舞い上がってウィルスを含む粉塵となったりして、それらを吸い込んで感染する事です。これらはマスクをしたり、汚れた衣服やシーツなどをすぐに洗濯する事くらいしかできません。
一度感染すると免疫はできますが、一般的に短期間しか有効ではなく、違う型にはきかなかったりします。
日本のウィキペディアの記述によると、
「ノロウイルスは60℃30分の加熱では感染性は失われず、85℃以上1分間以上の加熱によって感染性を失う。」
「乾燥した状態でも、4℃では8週間程度、20℃で3~4週間生存するとされている。」
との事ですから、洗濯や食器洗いはできる限り高温にし、感染経路を徹底的に掃除・消毒する事が大切です。
ノロウィルスは手洗い・洗濯や石鹸では死にませんが、物理的に洗い流して付着している数を減らす事ができます。
通常のアルコール消毒はノロウィルスには効かないという事は、最早常識となっていると思います。
ドイツで手の消毒薬を買う場合は、私の知る範囲では、「Softa-Man acute」「Sterillium virugard」が有効なものです。急ぎでなければ、薬局で買うよりもネットで安売りを探した方が断然お得です。
ドイツでは聞きませんが、日本では次亜塩素酸ナトリウム(家庭用塩素系漂白剤の多く)での消毒が有効だという事がよく言われています。
これはドイツ語ではNatriumhypochloritで、多くのカビ取り剤(Schimmel-Entferner)の主成分です。これらは普通、掃除用洗剤の棚に並んでいます。
家族の一員がノロウィルスに感染したら、家庭内感染を防ぐのは非常に難しいと思います。「うつらなかった」というのは、たまたま免疫があったとか、殆ど症状が出ない軽い場合だったという事が多いのではないでしょうか。そして、その場合にも、ウィルスの運び屋となって他の人を感染させる事ができます。
ウィルスを家庭外に出さないように心掛ける事はとても大切ですので、たとえ発症していなくても家族全員が前述のような処置を取って下さい。
ノロウィルスそのものに対する薬はありませんので、対処療法のみです。対処と言っても、「下痢止めを使うと却って長引く事が多いので、なるべく使わない方がいい」という意見が主流で、水分(と電解質)補給のみの事が多い。それさえしっかりできれば、それ程恐れる事はありませんし、病院へ行く必要もありません。入院すると隔離されるので、精神的にかなりきついと思います。
(病院での隔離というのは、個室に入れられて一歩も出られず、入ってくるのは必要最低限のスタッフのみ、しかもマスク、手袋、全身を覆った状態で、という状態です。治癒して隔離解除されると、持ち物も全て消毒、消毒できないものは処分するしかありません。)
ただ、飲んだ水すら吐いてしまったり、お年寄りや乳幼児で、どうしても経口の水分補給が難しい場合のみ、点滴による水分補給が必要になります。
「下痢の時に沢山飲むと、もっと下痢になる」と考えて飲まない人も結構いますが、これは間違いです。
ドイツで一般的に言われるのは、普通の健康な成人には1日2リットルの水分補給。
そこに、下痢や嘔吐でいつも以上に失われる分をプラスして考えなければなりません。
下痢や嘔吐では水分だけでなく電解質も失われる事、なるべく腸から吸収しやすいかたちで水分を摂取しなければならない事(そうしないと、飲んでも吸収されずにピーピー出てしまう)を考え、下痢の時の水分補給にはWHO溶液というものが推奨されています。
WHO溶液の作り方
食塩 小さじ3/4 (NaCl 3,5g)
ベーキングパウダー 小さじ1(NaHCO3 2,5g)
ブドウ糖(砂糖) 小さじ4 (Glucose 20g)
バナナ2本 または オレンジジュース 1カップ (KCl 1,5g)
水 1リットル
(これは私の学生時代の教科書に載っていたもので、ここで言う「小さじ」はティースプーンの事です。ネットには色々な「レシピ」が出ていますが、オレンジジュース1リットルを使うものは酸がきつ過ぎると思います。)
糖とナトリウムを同時に摂取するところ、また、この濃さの溶液にするところがポイントです。できれば体温程度にあたためて飲ませましょう。衛生上、余り作り置きはしない方がいいでしょう。
また、ネットで調べてみたら、ドイツでは水に溶かせばいいだけの粉末も売っているようです。(例えば「Oralpaedon」というのは、一袋が水200ml分で、10袋入りの箱が5ユーロ弱。早速購入しておきました。)
小さな子どもなどWHO溶液を飲んでくれない場合は、この際、普段与えないような人工ジュースを薄めたものでも何でも構いません。ただ、ドイツでよく言われる「下痢にコーラとSalzstange」は、濃すぎて吸収が悪いのと、カフェインが入っている事から、よくありません。また、果物ジュースを与える場合は、なるべく酸のきつくない種類のものを、薄めて与えるのがいいでしょう。
口の中の濡れ方が少ない、赤ちゃんが泣いても涙が出ない、肌の張りが少ない、尿の量が減って色や臭いが濃くなる、などが脱水症状の危険信号ですので、そうなったらすぐ病院へ行きましょう。
追記:
ノロウィルスは、異常に強い感染力ですので、普通の食中毒や風邪、院内感染とは訳が違います。
勿論、だからこそ家庭でも、各自が気を付けなければならないのですが、
たとえ感染してしまっても、なるべくなら感染源を責めないであげて下さい。
また、オムツでの下痢便は、肌がやられます。
単にオムツの中で蒸れるからではなく、下痢便というのは本来腸で再吸収されて便には出て来ない筈の強い物質が、再吸収される間もなく出てくるので、刺激の強いものである事が多いのです。
(所謂「消化液」というものは、例えば食べた肉をちゃんと吸収できる形にまで溶かす事が出来る位強いものです。それらが便と一緒に出てきてしまったら、肌がやられるのは当たり前の事です。)
オムツをすぐに交換する事は勿論ですが、毎回お尻にオリーヴ油をしっかり塗っておくと、保護膜ができて、便が肌に密着しにくくなります。
因みに、肌にぴちゃーっとこびりついた便も、おしりふき(ウェットティッシュ)よりもオリーヴ油を使った方が、ごしごしこすらずにすっと落ちます。
軟膏やクリームの類は、保存料が入っている事が多いので、それが更なる刺激になる場合もありますので、御注意を。
皆様、よいクリスマスを。
追記(2013/03/16):
一番初期の嘔吐の時期は、水分摂取が難しいのですが、最初の半日くらいは大して飲めなくても大丈夫です。
逆流した胃液を洗い流すのに、飲めれば何口かは飲んだ方がいいのですが、無理に飲むとまたそれが刺激になって吐き気を催す事があるので、無理する必要はありません。
症状に波がありますので、吐き気のおさまった時をみはからって、少量ずつ飲みます。
冷たいものは刺激になって下痢を引き起こしやすいので、あたたかい飲み物の方がいいでしょう。
食べる方は、乳児以外は1、2日絶食になっても特に問題ありません。
無理に食べる必要もありませんが、空っぽの胃だと気持ち悪くなる事もありますので、人それぞれで、「少し食べたい」「全然食べたくない」という体の声に従えばいいと思います。
ただ、小さな子どもは自分でブレーキをかける事ができない場合も多いので、ゆるめのお粥など、「沢山食べても実は少量」という風にしておきます。
食べるにしても、1日3食どかんと食べるのは無理ですので、5、6回に分けてほんの少量ずつ食べるのがいいでしょう。
栄養の事を考えて無理に卵を落としたりせず、普通の白いお粥が一番おいしい。
炊くときに最初から梅干しを入れておいて、炊けてからほぐすのも、おいしい。
昆布茶で味付けしてもいいし、干し椎茸は口の中から喉の奥まですっきりさせるので、干し椎茸の戻し汁を入れて炊くのもいい。
汚れた洗濯物など、すぐに洗えない場合は、(できればざっと汚れを洗い落としてから)バケツに入れて蓋をしておきます。漂白してもかまわないものなら、汚れた箇所に薄めた漂白剤を吹き掛けておきます。洗濯後はそのバケツも漂白剤で消毒します。
トイレ、洗面所、シャワー、流しなどは、汚れる度に消毒しておきます。
タオルや布巾はこまめに交換し、食器や歯ブラシもできる範囲で消毒します。
家族間の感染を防ぐのはまず無理ですが、ウィルスが家中にちらばって何週間も生き続ける事がないよう、こまめに拡散を防ぐのが大切です。
症状が治まってから、家中の拭き掃除(できるだけ漂白剤を使う)と、シーツをはじめとした布類を全て洗濯しまくります。
あと、自分が生物兵器である自覚をしっかりと持つこと!
こちらのホームページにわかりやすくまとめられています。
「厚生労働省/ノロウイルスに関するQ&A」
追記その2(2014/09/07):
先日ドラッグストア「dm」に行ったら、塩素系漂白剤の新製品が出ていました。
1.5リットル入りで1.45ユーロ。安い!
ドイツでよくあるスプレー式のカビ取りではなく、
薄めて使う、布の漂白にも使える、といった点で、
日本のハイターなどに似ているなあと思いました。
バケツに溶液を作ってザブザブと広範囲の拭き掃除をするには便利です。
ちょっと読みにくいですが、左は同じdmのスプレー式カビ取り剤、右が新製品。
新製品の方は、100g中次亜塩素酸ナトリウムが3.6g。
因みにスプレー式の方は100g中次亜塩素酸ナトリウムが3.0gで、
日本のキッチンハイターみたいに洗剤も入っています。
(参考:花王株式会社製品Q&A
Q、「キッチンハイター」と「ハイター」の違いは?代わりに使えるの?)
因みにppmというのは百万分の一ですから、
1000ppmは千分の一。
1ml=1gで考えると、1000ppmというのは、
1リットルの溶液中に1gの次亜塩素酸ナトリウムという事で、
3.6%のこの漂白剤なら約28ml、
200ppmなら約5.5ml入れればいいという計算になります。
私が長年愛用していた「Bref Power Bakterien & Schimmel」は最近見掛けなくなりましたので、上の文中で紹介していた部分も削除しました。
by germanmed
| 2012-12-23 08:00
| 医療情報・豆知識
|
Comments(26)
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at 2012-12-23 08:39
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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m
at 2012-12-23 09:21
x
ノロウィルス、幼稚園や保育所で猛威をふるってますよね。
アルコール消毒はノロウィルスには効かないんですね。
うわぁ〜自然なツリー素敵ですね。
くまさんもご家族で楽しいクリスマスを過ごして下さい!
アルコール消毒はノロウィルスには効かないんですね。
うわぁ〜自然なツリー素敵ですね。
くまさんもご家族で楽しいクリスマスを過ごして下さい!
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germanmed at 2012-12-23 09:24
★鍵コメさん、こんにちは。
安心して頂けたのなら、書いた甲斐がありました~。病院に行くのはそれはそれでしんどいし、行っても隔離されて点滴を受けるだけだったら、出来る事なら家庭でしっかり水分補給していた方がいいと思います。ただ、かなり苦しいので、感染はおすすめできません~。あはは。(私は介護のバイトの時にしっかり感染しました。オムツ交換・トイレ介助とかしていたし、げーげー吐くタライを支えて背中をさすったりしていて、幾ら防御しても無理ですよね・・・。)
我が家もツリーも何もなしですが、祝日なので、うちで家族揃ってゆっくり過ごせたら、それで充分です。
安心して頂けたのなら、書いた甲斐がありました~。病院に行くのはそれはそれでしんどいし、行っても隔離されて点滴を受けるだけだったら、出来る事なら家庭でしっかり水分補給していた方がいいと思います。ただ、かなり苦しいので、感染はおすすめできません~。あはは。(私は介護のバイトの時にしっかり感染しました。オムツ交換・トイレ介助とかしていたし、げーげー吐くタライを支えて背中をさすったりしていて、幾ら防御しても無理ですよね・・・。)
我が家もツリーも何もなしですが、祝日なので、うちで家族揃ってゆっくり過ごせたら、それで充分です。
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germanmed at 2012-12-23 09:40
★mさん、こんにちは。
ノロは本当に感染力が強いので、一人が罹ってウィルスを持ち込んだら、もうドミノ倒しです。まあ、乳幼児・お年寄り・病人でなければ、「あー、苦しかった!」で済む事なのですけれどね。
勤務先の忘年会(こちらではクリスマス食事会)の帰り道に撮った写真です。そう言えば、日本のツリーはもっと豪華ですよね。
ノロは本当に感染力が強いので、一人が罹ってウィルスを持ち込んだら、もうドミノ倒しです。まあ、乳幼児・お年寄り・病人でなければ、「あー、苦しかった!」で済む事なのですけれどね。
勤務先の忘年会(こちらではクリスマス食事会)の帰り道に撮った写真です。そう言えば、日本のツリーはもっと豪華ですよね。
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ポプラ
at 2012-12-23 15:28
x
くまさん、お久しぶりです。こぐまくんの記事も毎回、楽しみに見ています。
ウチの夫は劇場勤務なのですが、お客さんでかかっていた人がいて、その人が触ったドアノブに夫も触り、感染しました。数日してひどい嘔吐と下痢で、本人は後で救急車を呼ぼうかと思ったぐらい苦しかったらしいです。家の中を徹底して消毒したので、私は幸い感染しませんでしたが、それにしてもすごい感染力だなと思いました。同僚も5、6人、かかったみたいです。
子供やお年寄りは気をつけなければ、命をおとす可能性もありますよね。
情報、助かります。これからもよろしくお願いいたします。
くまさんも、よいクリスマスを!
ウチの夫は劇場勤務なのですが、お客さんでかかっていた人がいて、その人が触ったドアノブに夫も触り、感染しました。数日してひどい嘔吐と下痢で、本人は後で救急車を呼ぼうかと思ったぐらい苦しかったらしいです。家の中を徹底して消毒したので、私は幸い感染しませんでしたが、それにしてもすごい感染力だなと思いました。同僚も5、6人、かかったみたいです。
子供やお年寄りは気をつけなければ、命をおとす可能性もありますよね。
情報、助かります。これからもよろしくお願いいたします。
くまさんも、よいクリスマスを!
こんにちは、ノロウィルスは日本だけでなく猛威をふるっているのですね。友人も思いがけず感染したそうで、本当にしんどかったそうです。同年代だから3日ほどで復活はしたもののやはり幼児や高齢の方には生死を分けるほどですものね。気を付けたいものです。
ありがとうございました。
素敵なクリスマスをお過ごしください(^_^)/
ありがとうございました。
素敵なクリスマスをお過ごしください(^_^)/
お久しぶりです。
子どもの熱には7UPなどのカフェインなしの炭酸飲料、大人はスポーツドリンクをなどと言われています。この私、めったに風邪もききませんが、必要な時は、Pedialyte (赤ちゃん用にのお水)を飲んでみたり。
バブルガム味なんてのがあります。アメリカらしいでしょ。(笑)
子どもの熱には7UPなどのカフェインなしの炭酸飲料、大人はスポーツドリンクをなどと言われています。この私、めったに風邪もききませんが、必要な時は、Pedialyte (赤ちゃん用にのお水)を飲んでみたり。
バブルガム味なんてのがあります。アメリカらしいでしょ。(笑)
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germanmed at 2012-12-24 07:48
★ポプラさん、こんにちは。
はい、ノロは本当に凄い感染力です。苦しくて救急車を呼んでも、楽にしてもらえる訳ではないんですよね・・・。ですから健康な成人の場合は、家で何とかできればそれが一番だと思います。
はい、ノロは本当に凄い感染力です。苦しくて救急車を呼んでも、楽にしてもらえる訳ではないんですよね・・・。ですから健康な成人の場合は、家で何とかできればそれが一番だと思います。
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germanmed at 2012-12-24 07:54
★アケミさん、こんにちは。
たまたま今日日本の新聞のネット版を見たら、ノロのニュースが沢山出ていました。
それもあわせて、ちょっと追記してみますね。
たまたま今日日本の新聞のネット版を見たら、ノロのニュースが沢山出ていました。
それもあわせて、ちょっと追記してみますね。
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germanmed at 2012-12-24 07:56
★花子さん、こんにちは。
炭酸飲料だと、余り量が飲めませんよね(それとも私だけ?)。
バブルガム味・・・凄いですね。まあ、子どもが喜んで飲んでくれるのであれば、何味をつけてもらっても大歓迎です。
炭酸飲料だと、余り量が飲めませんよね(それとも私だけ?)。
バブルガム味・・・凄いですね。まあ、子どもが喜んで飲んでくれるのであれば、何味をつけてもらっても大歓迎です。
季節がら、有り難い情報です。ありがとうございました。
私の周りではまだいませんが、先日山梨では広範囲ででたようです。なかなか防衛は難しいですけど、対処方法がわかると気分的にも安心できます。
私の周りではまだいませんが、先日山梨では広範囲ででたようです。なかなか防衛は難しいですけど、対処方法がわかると気分的にも安心できます。
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germanmed at 2012-12-30 08:24
★川越さん、こんにちは。
川越さんカップルは体も鍛えておられるし、たとえ罹ってもすぐに過ぎると思います。症状がおさまるまでの時間が短いのが、ノロの唯一の救いだという気がします。
川越さんカップルは体も鍛えておられるし、たとえ罹ってもすぐに過ぎると思います。症状がおさまるまでの時間が短いのが、ノロの唯一の救いだという気がします。
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at 2013-10-12 21:57
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germanmed at 2013-10-14 00:38
★鍵コメさん、こんにちは。
時期的にノロでない確率の方が高いと思いますが、多くの感染性胃腸炎はウィルスが原因ですので、確実に消毒したい場合は記事中で紹介したウィルスにも効く消毒液を使われるのがいいと思います。
時期的にノロでない確率の方が高いと思いますが、多くの感染性胃腸炎はウィルスが原因ですので、確実に消毒したい場合は記事中で紹介したウィルスにも効く消毒液を使われるのがいいと思います。
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at 2013-10-15 05:39
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germanmed at 2013-10-16 14:06
★鍵コメさん、こんにちは。
上にも書きました通り、ノロではない確率が高いと思いますので、薬局で、「Softa-Man acute」か「Sterillium virugard」をお求めになるのがいいと思います。
キッチンハイターの主成分は次亜塩素酸ナトリウムなので、殺菌能力に関してはドイツの漂白剤でも何ら変わりはありません。
上にも書きました通り、ノロではない確率が高いと思いますので、薬局で、「Softa-Man acute」か「Sterillium virugard」をお求めになるのがいいと思います。
キッチンハイターの主成分は次亜塩素酸ナトリウムなので、殺菌能力に関してはドイツの漂白剤でも何ら変わりはありません。
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at 2013-10-16 19:16
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germanmed at 2013-10-17 13:33
★鍵コメさん、こんにちは。
これらの消毒液は、対象が手であろうと他のものであろうと消毒できます。但し材質によって塗装や表面が剥げる事がありますので、大切な物を消毒する時には要注意です。
漂白剤は普通、薬局には売っていないでしょう。次亜塩素酸ナトリウム入りの漂白剤を使いたいのでしたら、スーパーやドラッグストアに並んでいるものの成分をご自分で見て買って下さい。ただ、次亜塩素酸ナトリウムがノロ以外のどの菌に対して有効・無効であるか、私は知りませんし、ドイツではノロに対する有効性の実験結果も見つかりません(公の推薦は上記の消毒薬です)。
これらの消毒液は、対象が手であろうと他のものであろうと消毒できます。但し材質によって塗装や表面が剥げる事がありますので、大切な物を消毒する時には要注意です。
漂白剤は普通、薬局には売っていないでしょう。次亜塩素酸ナトリウム入りの漂白剤を使いたいのでしたら、スーパーやドラッグストアに並んでいるものの成分をご自分で見て買って下さい。ただ、次亜塩素酸ナトリウムがノロ以外のどの菌に対して有効・無効であるか、私は知りませんし、ドイツではノロに対する有効性の実験結果も見つかりません(公の推薦は上記の消毒薬です)。
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紅葉
at 2013-10-18 05:50
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先生、今日一日中、次亜塩素酸ナトリウム入りのキッチン用塩素系漂白剤を探しましたが、残念なことに、私の住まいの近辺では、どこにも見当たりませんでした。
それにしても、日本では、ノロの様なエンベロープを持たないウイルスには、アルコール消毒が効果がないことは、すでに一般的に知られていることなのに、未だ、ドイツでは、ノロ対策に、アルコール消毒が勧められていることが納得できないです。先日、薬剤師の方にもこちら、勧められました。
もし、キッチン用の塩素系漂白剤が、ドイツでも販売されていることを、御存じの方がいらっしゃいましたら、教えて下さい。ノロ流行の前に、是非手に入れたいです。
それにしても、日本では、ノロの様なエンベロープを持たないウイルスには、アルコール消毒が効果がないことは、すでに一般的に知られていることなのに、未だ、ドイツでは、ノロ対策に、アルコール消毒が勧められていることが納得できないです。先日、薬剤師の方にもこちら、勧められました。
もし、キッチン用の塩素系漂白剤が、ドイツでも販売されていることを、御存じの方がいらっしゃいましたら、教えて下さい。ノロ流行の前に、是非手に入れたいです。
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germanmed at 2013-10-18 06:54
★紅葉さん、こんにちは。
私はドイツでは「キッチン用」という漂白剤は見た事がありませんし、「キッチン用」でなければならない必要性が解りません。(「キッチン用」と名をつけてあろうとなかろうと、次亜塩素酸ナトリウムという成分には変わりないのですから。また、どんな消毒薬・漂白剤であっても、基本的に食用ではありません。)記事中に御紹介した「Bref Power Bakterien & Schimmel」のところにも、「Auf den gereinigten Oberflaechen koennen Sie ganz ohne Bedenken Lebensmittel lagern.」と書いてあり、それで充分なのではないでしょうか。
ただ、繰り返しになりますが、ノロ以外のウィルスの可能性も考えると、漂白剤よりも上記の消毒薬の使用をお薦めします。
また、「ドイツではノロ対策にアルコール消毒が薦められている」という訳では決してありません。前にも申し上げた通り、ノロ消毒に関しての正式な推薦は例えば「Sterillium virugard」で、それは私が医学生だった十年近く前から既にそうでした。薬局で働いている人が全員薬剤師という訳でもありませんし、たまたま出会った人が無知だったからと言って「ドイツでは・・・」と決め付けるのは危険です。
私はドイツでは「キッチン用」という漂白剤は見た事がありませんし、「キッチン用」でなければならない必要性が解りません。(「キッチン用」と名をつけてあろうとなかろうと、次亜塩素酸ナトリウムという成分には変わりないのですから。また、どんな消毒薬・漂白剤であっても、基本的に食用ではありません。)記事中に御紹介した「Bref Power Bakterien & Schimmel」のところにも、「Auf den gereinigten Oberflaechen koennen Sie ganz ohne Bedenken Lebensmittel lagern.」と書いてあり、それで充分なのではないでしょうか。
ただ、繰り返しになりますが、ノロ以外のウィルスの可能性も考えると、漂白剤よりも上記の消毒薬の使用をお薦めします。
また、「ドイツではノロ対策にアルコール消毒が薦められている」という訳では決してありません。前にも申し上げた通り、ノロ消毒に関しての正式な推薦は例えば「Sterillium virugard」で、それは私が医学生だった十年近く前から既にそうでした。薬局で働いている人が全員薬剤師という訳でもありませんし、たまたま出会った人が無知だったからと言って「ドイツでは・・・」と決め付けるのは危険です。
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germanmed at 2013-10-18 06:54
(★紅葉さんへ、続き)
どうも議論が噛み合わない印象を受けるのですが、何故「Sterillium virugard」(或いは「Softa-Man acute」)をお使いにならずに漂白剤を探しておられるのか、その理由を聞かせて頂けますか。
どうも議論が噛み合わない印象を受けるのですが、何故「Sterillium virugard」(或いは「Softa-Man acute」)をお使いにならずに漂白剤を探しておられるのか、その理由を聞かせて頂けますか。
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紅葉
at 2013-10-19 06:38
x
その理由は、以下の点です。
厚生労働省のノロウイルスに関するQ&Aにありますように、当該ウイルスの失活化には、エタノールや逆性石鹸では、あまり効果がないと言われていること、また、日本の某製薬会社の病院感染に関する情報通信にも、エタノールに対する効果は、ノロウイルスの類縁ウイルスでの試験では、結果報告に、大きくばらつきが見られ、80v/v%エタノール含有速乾性手指消毒液で、手指に付着しているノロウイルスを10分の一程度、不活性化できるだろうと推定されている点です。
Sterillium Virugardの説明書にもありますが、ノロウイルスは、細胞培養が不能で、消毒薬感受性がまだ確認されていないので、効果は推定でしか判断ができないことなどです。
さらに、Sterillium Virugardに関して言えば、bei unverduennter Anwendungの試験結果であり、つまり、原液を使用しなければ、記載にある様な効果が得られないことになります。
厚生労働省のノロウイルスに関するQ&Aにありますように、当該ウイルスの失活化には、エタノールや逆性石鹸では、あまり効果がないと言われていること、また、日本の某製薬会社の病院感染に関する情報通信にも、エタノールに対する効果は、ノロウイルスの類縁ウイルスでの試験では、結果報告に、大きくばらつきが見られ、80v/v%エタノール含有速乾性手指消毒液で、手指に付着しているノロウイルスを10分の一程度、不活性化できるだろうと推定されている点です。
Sterillium Virugardの説明書にもありますが、ノロウイルスは、細胞培養が不能で、消毒薬感受性がまだ確認されていないので、効果は推定でしか判断ができないことなどです。
さらに、Sterillium Virugardに関して言えば、bei unverduennter Anwendungの試験結果であり、つまり、原液を使用しなければ、記載にある様な効果が得られないことになります。
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by
紅葉
at 2013-10-19 06:49
x
続きです。
そもそも、市販されている当該消毒液は、手指用のものであり、こちらを例えば、今回の様な、大量の物品の消毒が必要な場合には、原液を大量に使用しなければならない(速乾性であることからも)ことになり、コストが掛かります。
日本で販売されている様な、家庭用の塩素系漂白剤であれば、200ppmの消毒液を作るにも、2Lの水に、たった、キャップ2杯で済み、大変経済的であるだけではなく、エタノールでの消毒よりも、ノロウイルスを、より確実性をもって、消毒ができることになります。
以上のことを考慮しますと、ノロウイルスの消毒には、エタノールでの消毒より、家庭用の塩素系漂白剤における消毒の方が、理に適っていると、私は、思います。
そもそも、市販されている当該消毒液は、手指用のものであり、こちらを例えば、今回の様な、大量の物品の消毒が必要な場合には、原液を大量に使用しなければならない(速乾性であることからも)ことになり、コストが掛かります。
日本で販売されている様な、家庭用の塩素系漂白剤であれば、200ppmの消毒液を作るにも、2Lの水に、たった、キャップ2杯で済み、大変経済的であるだけではなく、エタノールでの消毒よりも、ノロウイルスを、より確実性をもって、消毒ができることになります。
以上のことを考慮しますと、ノロウイルスの消毒には、エタノールでの消毒より、家庭用の塩素系漂白剤における消毒の方が、理に適っていると、私は、思います。
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germanmed at 2013-10-20 15:51
★紅葉さん、こんにちは。
なるほど、それでしたらコストの問題が一番ですね。効果の証明が難しい事について言うなら、次亜塩素酸ナトリウムでも同じですから(細部は調べていませんが、消毒薬のウィルスに効くというのはエタノール以外の成分の筈です。ただ、「ウィルスだけ」に効くのでは消毒薬として困りますので、他のバクテリアやカビ類にも有効であるように、エタノールをはじめ色々な成分が混合されている訳です)。
ドイツでも次亜塩素酸ナトリウム入りの漂白剤は複数売っています(住まいの洗剤のコーナーの塩素系カビ取り剤のところです)。例えば日本のハイターの説明に「キッチンハイターとハイターは、どちらも次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする塩素系の漂白剤ですが、台所で使うキッチンハイターには洗浄成分がプラスされているので、漂白と同時に軽い汚れまで落とせるのが特徴です」と書かれているように、この場合「キッチン用」である必要は全くありません。
なるほど、それでしたらコストの問題が一番ですね。効果の証明が難しい事について言うなら、次亜塩素酸ナトリウムでも同じですから(細部は調べていませんが、消毒薬のウィルスに効くというのはエタノール以外の成分の筈です。ただ、「ウィルスだけ」に効くのでは消毒薬として困りますので、他のバクテリアやカビ類にも有効であるように、エタノールをはじめ色々な成分が混合されている訳です)。
ドイツでも次亜塩素酸ナトリウム入りの漂白剤は複数売っています(住まいの洗剤のコーナーの塩素系カビ取り剤のところです)。例えば日本のハイターの説明に「キッチンハイターとハイターは、どちらも次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする塩素系の漂白剤ですが、台所で使うキッチンハイターには洗浄成分がプラスされているので、漂白と同時に軽い汚れまで落とせるのが特徴です」と書かれているように、この場合「キッチン用」である必要は全くありません。
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紅葉
at 2013-11-02 19:39
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先日、Duesseldorfの某日本食料品店で、日本のキッチンハイターを見つけました!
キッチン用がよかったのは、今回の消毒の対象が、食品だったからです。洗浄成分があったほうがよかったのです。
日本にあるような、哺乳びん専用のものがあればベストでしたが。。。
まだ、数本ありましたので、ノロウイルスが流行する前に、ご必要の方は、是非、お立ち寄りください。
キッチン用がよかったのは、今回の消毒の対象が、食品だったからです。洗浄成分があったほうがよかったのです。
日本にあるような、哺乳びん専用のものがあればベストでしたが。。。
まだ、数本ありましたので、ノロウイルスが流行する前に、ご必要の方は、是非、お立ち寄りください。
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by
germanmed at 2013-11-03 16:10
★紅葉さん、こんにちは。
その後どうされたかなあと心配しておりました。御希望のものが見つかってよかったですね。
お体を大切に、無事に大きなゴールに達せられますように。
★その他の皆さんへ:
ここで紅葉さんが「食品」と書いておられるのは、「開封していない食品の容器の外側」の事です。以前の返事にも書きました通り、次亜塩素酸ナトリウムであれば「キッチン用」でもそれ以外のカビ取り剤でもノロの殺菌能力に関してはかわりありません(洗浄成分は不要です)し、「キッチン用」でも食用という訳ではありませんので、わざわざキッチンハイターを探して購入する必要はありません。誤解のないよう。
その後どうされたかなあと心配しておりました。御希望のものが見つかってよかったですね。
お体を大切に、無事に大きなゴールに達せられますように。
★その他の皆さんへ:
ここで紅葉さんが「食品」と書いておられるのは、「開封していない食品の容器の外側」の事です。以前の返事にも書きました通り、次亜塩素酸ナトリウムであれば「キッチン用」でもそれ以外のカビ取り剤でもノロの殺菌能力に関してはかわりありません(洗浄成分は不要です)し、「キッチン用」でも食用という訳ではありませんので、わざわざキッチンハイターを探して購入する必要はありません。誤解のないよう。