2007年 09月 09日
鍼 |
今週末はStuttgartで鍼の研修を受けてきました。
医療従事者向けのコースで、働きながら週末に受ける事ができるようになっています。
「疼痛ケア」というのは私の生涯の一大テーマです。
私自身、死よりも痛みの方が怖い。
鎮痛薬を飲めない人、薬が効かない人。
精神的な影響の大きな人。
そんな人を見る度に、鍼をマスターする決意は固まる一方でした。
第一回の今週末は、中医学の理論から入りました。
「中医学」ですから、中国語です。
ところが、ドイツ人は漢字の読み書きができませんから、中国語の音だけです。
これには泣かされました。
「Qi」が「気」、「Yin」・「Yang」が「陰」・「陽」というのはまあ常識として、
「Zang Fu」が「臓腑」だと気付くまでには暫く時間がかかりました。
「Xue」が「血」だというのは説明から想像をつけたものの、
「Jing」・「Shen」に至ってはお手上げ(正解は「精」・「神」)。
ドイツで鍼に挑戦するのは、結構変わり者が多い。
「私、長時間座っていられないんです」と言って、立って授業を聞いている人。
犬を連れて来ている人。
赤ちゃんに授乳しながら参加している人。
胡瓜をボリボリ齧りながら聞いている人。
毛布持参で来て、休憩時間に隅に転がってお昼寝している人。
今回の私達のコースの講師は、元麻酔医の女性。
瞳の輝きがあって、背筋のしゃっきりとした、とても魅力的な人でした。
3日間、頭の中に詰め込めるだけ詰め込んで、練習用の鍼も購入。
健康体の夫で練習するのは鍼が勿体ないけれど、
自分で自分にうてる場所というのは、限りがあるからなあ・・・。
次回は来月です。
追記:
ドイツで鍼灸師として働く資格については、本館「ドイツ医学留学Q&A」の(23)を御覧下さい。
by germanmed
| 2007-09-09 00:00
| 鍼灸
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Comments(2)
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september30 at 2009-06-20 12:09
御主人は何も言わないでくまさんの鍼の練習台になってくれたんですか? 凄い愛ですね。私には絶対できません。今でも注射が嫌いでつい目を閉じて歯をくいしばってしまいます。
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germanmed at 2009-06-20 14:28
★september30さん、こんにちは。
うふふ。鍼は非常に細いので、注射のようなブスッと刺す痛みは全くないのです。
鍼の痛みは、ぐりぐりとマッサージする時のような鈍ーい痛みで、マッサージが痛くても気持ちがいいように、鍼も気持ちいいのです(と私は思います)。
うふふ。鍼は非常に細いので、注射のようなブスッと刺す痛みは全くないのです。
鍼の痛みは、ぐりぐりとマッサージする時のような鈍ーい痛みで、マッサージが痛くても気持ちがいいように、鍼も気持ちいいのです(と私は思います)。