リハビリセンターのお仕事 |
医学をやる前は、「リハビリ」と聞けば、
骨折をした人や、脳卒中後の麻痺の人が、歩行訓練をする姿を想像していました。
私は今、内科中心に働いています。
大手術後の人。
心臓発作後の人。
癌の人。
慢性病の人。
移植手術後の人。
「リハビリ」というと、元気になりつつある楽な患者さんというイメージがありますが、
なかなか、どうして。
若者が、よろよろと杖をつきながら来る。
入院時の問診・診察の間、普通に座っておられずに崩れゆく。
ほんの1箇月の間に数回の手術を受けた人。
骨と皮だけになり、頭も朦朧としている人。
もう何箇月も家に帰っていない人。
問診中に泣き出す人も少なくない。
回復には時間がかかる。それがもどかしくて、精神的に追い詰められる。
弱っている体には、泣きっ面に蜂で、些細な風邪でも下痢でも大事になる。
昔の感染や持病が突然活発になってしまうこともある。
手術の傷跡が突然炎症や感染を引き起こすこともある。
そして病院へまた逆戻りになってしまう人もいる。
病で職を失ってしまう人もいる。
そんな人達が「病との付き合い方」を学び、病と一緒に新生活を始めるお手伝いをできれば、と思っています。
私の職場であるリハビリセンター(4月撮影)
私も自分が働き出すまでは、リハビリの真髄をよく解っていませんでした。
ここは私の最終地点ではないのですが、将来のために、ここで経験を積める事に感謝しています。