高速道路でパンク |
休暇旅行の帰り道、随分走って、家まであと少し、と気が楽になった頃のこと。
高速道路の片側三車線の真ん中を、時速130キロ位で走行中、
突然パーン!と音がして、ガタタタタ・・・と車が激しく揺れ、
前方から煙も出てきた。
揺れるハンドルにしがみつき、ブレーキを踏み、
ウィンカーを出して車を右に寄せる(ドイツは右側通行)。
すぐに寄せられたのは、恐らく、他の車がちゃんとよけてくれたから。
後部座席で寝ていた夫が飛び起きて、前に乗り出して周囲の状況を見ながら、
「いいよ!そのまま右!大丈夫、うまい、うまい!そのままもう少し転がして!」
などと叫んでくれたので、考えたり迷ったりする必要がなかったのは、とても有難かった。
ところが、そこには一車線分の路肩がなかったのです。
高速道路でもごく稀に、路肩が狭い部分がある、そこだった。
絶体絶命!と思ったら、夫が前を見て、「もう少し先に、ちゃんとした路肩がある!」と指してくれて、何とかそこまで。
無事に路肩に停車できた時には、「助かった!」と本当にほっとした。
夫が三角表示板を組み立てている間に、私は安全ベストを出して夫に着せ、自分も着用。
それから全員に安全ベストを着せ、子ども達も一人ずつ車外に出した。
借り物の車だったけれど、安全ベストを入れた非常かばんは、自分達のを積み込んであったので、ごそごそ探す事なくさっと出す事ができた。
夫はトランクの荷物を出して車内に移し、スペアータイヤを取り出す。
高速道路の上は風も吹き晒しで、何かを飛ばしたり転がしててしまったら大惨事になり兼ねないので、慎重に。
非常にラッキーだったのは、丁度そこは高速道路が高架になっているところで、
下の道に下りる階段があった事。
それで、家族を下に下ろし、日陰にピクニックシートを敷いて座らせ、
水とおやつを渡して、タイヤ交換の間、落ち着いて待たせる事ができた。
子ども達はおやつに大喜びで、不安も吹き飛んでいた様子。
ただ、高架の柵は子どもがするんと抜けられる粗さだし、階段も急で、もし足を滑らせて転がり落ちたら、その先は車がビュンビュン通っている道路で、ここは命綱が欲しかった。
(高架の下でピクニック中)
日本の高速道路で、タイヤ交換中にはねられて死亡、というニュースも記憶に新しく、
今回は右側のタイヤがパンクしたので、まだよかったけれど、
もし左側だったら一体どうしたらいいの?と、後で夫に聞いたら、
そういう時には、車をなるべく斜めに停めて、少しでも安全を確保するんだよ、と。
借り物の車だったけれど、
旅行前には夫が色々点検し、
タイヤも勿論、載積量に合わせた空気圧にしてあったし、
見た目では、ひび割れなどの劣化もなかったのです。
ただ、後で聞いてみたら、古いタイヤだったらしく、
パンクというより破裂で、ぱっくり大きく裂けて、
中身のワイヤーまで飛び出していました。
(よくまあ、これで・・・)
私は雪道も多く運転しているし、
私が普段乗っているのは軽自動車で安定が悪く、
ちょっとしたカーブや風でもハンドルをとられそうになるのに慣れていたので、
パンクした車のコントロールを失わずに済んだのかも知れません。
兎に角、幸運でした。
路肩のない三車線の真ん中でパンクして、
ぶつからず、追突もされず、はねられもせず、
家族全員無傷で、車も壊れず、
スペアータイヤで帰って来られた。
私は翌日から仕事で、
院長先生にその話しをしたら、絶句されました。
「タイヤというのは命を担うものだからね。
絶対に、絶対に、お金を惜しんじゃいけない。
その速度と重さで一体どれだけの力がかかるのか、考えてもご覧」
はい、改めて肝に銘じました。
最後に、楽しい写真を。ちょっと前に焼いたプルーンケーキ。
旅行の楽しかった話しは、また今度。
メールの返事なども滞っていますが、今暫くお待ち下さい。
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高速道路でタイヤがパンク!考えただけでも恐ろしいです。
旦那さまの誘導や周りのドライバーさん達も協力的で
良かったですよね。
ゆっくり休んで下さいね。
プルーンケーキ、美味しいですね。大好きです。美味しそう!
我が家も経験があるんですよ〜。破裂ではなくてパーキングエリアで釘を踏んだためのパンクでした。走り初めてすぐに音の変化で異常に気がつき、また側を走っていたドライバーが身振りで教えてもくれたのですぐに路肩に移動することができて、くまさんのような怖い思いはしませんでしたが、それでも目的地まであと800キロも残っている地点でのパンクで本当に難儀しました。スペアタイヤはもちろんですが、安全ベスト(人数分)やライトを常備し、携帯電話の充電を十分にしておくことなんかも大事ですよね。
本当に、何もかもがラッキーでした。
流石にこの後は仕事するのがきつかったのですが、今週末ですっかり回復しました!
有難うございます!
その時は結構落ち着いていたのですが、無事に帰宅して全てが済んでから、じわじわと怖さがこみ上げてきた感じです。
ひー、残り800キロはきついですね・・・。
確かに。夜だったらライトなしだと相当難儀するでしょうね。
今回は、ピクニックするつもりで私のデイパックに一式揃っていたのも、とても助かりました。
うわー・・・更に怖い目撃談が・・・
運転手は必死で余裕がないのと、今回の私は初めての体験で、自分の対処に「これでいいのか?」という気持ちもあったので、同乗者が周囲の状況を見てくれたり、「それでいいよ」と言ってくれるのは、本当に大きな助けになりました。
質のよいタイヤ、安全ベスト、タイヤの交換方法、私も確認しなきゃいけません!
安全ベストは一目でわかるようにマジックで大きく「大人用」などと書いて整理して入れておいたので、それはよかったのですが、新品だったのでそれぞれの袋に紙の説明書が入っていて、それが高速道路の風で飛びそうで、ちょっと苛々しました。ゴミになるものは最初からどけておいた方がよかったなと思いました。
パニックって伝染するので、皆が落ち着いている事が凄く大切ですよね。
ところでアルザスの旅、たのしませていただきました。
私は5年ほど前に行って以来ですが、大好きな地方です。おいしいものを満喫されて、うらやましい!
高速道路でのパンク事故、無傷で生還できたのは不幸中の幸いでしたね。貴女の本文
にも、「借り物の車で----」「古いタイヤだったらしく----」とあります。
確かに、修理中の写真では、タイヤ側面のホイール・カバー(車軸を覆うカバー)の周辺が
錆だらけ。酷いですね、この経年劣化ぶりは!
本文中にも記述のある通り、「パンクと云うよりも、タイヤの破裂事故」で
しょう。誰独り怪我が無かったのは、奇跡です。病院長の反応の方が、普通の感覚
ですよ。
どうぞお元気で。
よりも、
うちの夫の実家は自動車修理工だからか、夫が凄く落ち着いていて、悠々と作業してくれたので、本当に助かりました。
francanaさんの夏も、凄くおいしそうな写真がいっぱい!!
ホイールカバーの錆はタイヤとは関係ないのですが、普段殆ど乗られていない車で、タイヤの外見が大して磨耗も劣化もしていなかったのです。そういう事もあるのか・・・という感じで、次からはもっと気を付けなければと思いました。
Yozakuraさんも、どうぞお元気で!