取り分け食と子どもの偏食 |
離乳食から取り分け食になる頃には、
あれやこれやと食べるのが楽しくなる時期でもあり、
取り分けなので品数を増やすのがそれ程大変でもなく、
我が家にしては品数が増えた時期でした。
(と言っても、今迄全部刻んで混ぜてお粥にしていたものを、そうせずに別個にお皿に並べただけ、という感じですが。)
それから暫くして、偏食が始まりました。
こぐまは1歳半過ぎ頃までは、大体何でも喜んで食べていたのですが、
2歳前くらいから、歯の生える時期や風邪などを境に偏食が始まり、
特に野菜を食べなくなりました。
一番偏食がひどかった時に喜んで食べたものは・・・
炭水化物、シリアル(様々な穀物やドライフルーツが入っている)、バナナ、魚(煮干しも好き)、自家製野菜ジュース、かぼちゃの種、干しぶどう、豆腐、海苔、トマトソース、卵や肉(調理法によって食べたり食べなかったり)、滅多にやらないけれどハム・ソーセージ・チーズ、煮大根(これも食べたり食べなかったり)。
ひえーっという品数の少なさで、炭水化物オンリーに近かったのですが、
幸いな事に自家製野菜ジュースとシリアルはずっと好きなままだったので、栄養の心配はしなくて済み、かなりどーんと構えている事ができました。
(我が家の自家製野菜ジュースには、人参をベースに、りんご、レモン、オレンジや梨などを加えています。そのまま食べずにジュースにする理由は、とても普通に食べられる量ではない大量の生野菜・果物が摂取できるからで、喉の乾きを潤す飲み物としてではなく、液体の食べ物という感覚です。こぐまはこれが大好きで、病気や歯が生えかけで食が進まない時でもこのジュースなら飲むので、本当に助かっています。)
この頃にはもう取り分け食になっていたので、
この中から食べられるものを食べたらいいさー、という感じで色々と用意しました。
嫌いな物を一品でも混ぜ込んでしまうと、皿ごと拒否される事もあるので、
混ぜずに上に添えておき、食べるようならお皿の中で混ぜながら与えるようにしました。
この時期には、嫌いな物を強いる事はしませんが、
形を変えると食べたりもするので、諦めはしませんでした。
少しでも野菜の赤や緑が見えると拒否する傾向が出てきた時には、味がしない程度の少量の野菜をごく細かくみじん切りにしてパラパラと混ぜ、色に拒否反応を出さないように心掛けました。
刻んで入れる野菜の量なんて、とても頑張って入れてもたかが知れていますから、
それで栄養をとらせようとは思わず、「混入物がある事に慣れる」事の方を目的として、
野菜・果物はジュースとシリアルでしっかり摂取させました。
最初にじーっと見て拒否したものでも、
他に気を取られていると、口に放り込まれても気付かずにおいしく食べる事もあるので、
そういう機会もすかさず利用します。
また、公園でピクニックした時には、
暫く食べなかった物までパクパク食べたりもしました。
バナナは大好きですし、手軽なのでとても重宝するのですが、
余りにも毎日食べさせると飽きて突然食べなくなったりするので、
うちでは「ちょっと特別な時」のものにして、病気の時や歯が痛くて食が進まない時などに与えました。
あと、子どもの口は小さいので、余程細かいみじん切りにしてやらないと、
口の中が野菜の塊でいっぱいになって、味が混じらないので吐き出してしまったり、
舌触り・食感というものもかなり重要なようです。
私も子どもの頃は、お料理の中の大きな塊野菜が嫌いでしたし、ちゅるんとした麺の食感を具で邪魔されるのが嫌いだったので、その気持ちがわかる気がします。
煮込み料理を作った時には、そのままだと食べない具をスープと一緒にミキサーにかけてピューレ状にして、好きな具だけそこに浮かせるようにしました。
ただ、野菜を最初におろしたりミキサーにかけてから料理すると、舌触りが悪かったり、味がいまいちだったりする事もあるので、面倒でも細かいみじん切りにして炒めてちゃんと味をつけたりして、野菜自体をおいしく調理する事も大切です。
ケチャップ、ハム、ソーセージをはじめ、出来合いの加工食品や調味料は味が濃く、それに慣れてしまうと薄味のものは食べなくなってしまうので、我が家ではなるべく避けるようにして、やむなく与える時には他のものと混ぜるようにしています。
久しぶりに作ったり、外出したりよその人と一緒だと突然食べ、
「あれ、食べてみたらおいしかったわ」という事もありますので、
そういうチャンスを逃さないよう、「どうせまた食べないかな」と思っても、諦めずに何度でもチャレンジします。
我が家の野菜ジュースやシリアルなどのように、その子が好きな何らかのビタミン摂取の道を確保しておくと、心穏やかに対応できるのではないかと思います。
野菜ジュースが作れない場合、手間は掛かりますが辰巳芳子さんのスープなら、おいしく色々な栄養をしっかり摂取する事ができます。
少し位偏食の時期があっても、まず問題なく育ちますし、
好き嫌いというのは一つのステップだと思って許容している反面、
小学生になっても炭水化物しか食べない子の例や、
大人になっても新しい食べ物には決してチャレンジしない人なども知っており、
大きくなってしまうと思い込みも強くなり、偏食から抜け出すのは大変なので、
常に或る程度は味や見かけにバリエーションがあるように心掛けています。
でもそこで栄養の事を考えて混入し過ぎると、皿ごと拒否されるので、ほんの少しだけ。
また、好き嫌いを許容すると言っても、例えばごはんを食べずに後でお腹が空いてお菓子を欲しがるというような事は許しませんし、たとえ幾ら好きでも加工食品などに置き換える事もしません。これをすると、ジャンクフードやお菓子ばかり食べる子になってしまうので、飽くまでも私が選んで出すものの中での好き嫌いです。
大人が食べているのを欲しがり、どうせ嫌いだろうと思って一口食べさせると案外好きでもっと食べたがって困る事もありますので、子どもに食べさせたくないものは最初から食べさせません。
繰り返しになりますが、栄養面では少し位偏っている時期があっても案外平気なものですので、そんなに心配しなくても大丈夫です。たかが大匙一、二杯の野菜を隠し入れたところで、栄養学的な数字は大した事なく、親の自己満足や安心感に過ぎない場合もあります。
例えば茄子やズッキーニなども、皮を剥いてとろとろに炒め煮にして混ぜ入れると気付かずに食べたりしますが、そんなの栄養面だけを見るなら大した事はないでしょう。
ただ、味覚を育てるという意味で、矢張り諦めずに、ほんの少量でもいいので色々なものを食べさせ続ける事は大切ではないかと思います。
この日の献立は、栗御飯、焼き鮭、こんにゃくの煮物、ズッキーニのお味噌汁。
こぐま1歳5ヶ月。取り分け食初期で、あれこれ何でもよく食べた頃です。
海苔かけ御飯、焼き鮭、玉子焼き、大豆の煮豆。
この時期のこぐまは切干大根の煮物も好きで、よく作りました。
こぐまの外食セット。
ドイツではいちいちお願いしないと子ども用の食器が出てこない事が結構多く、面倒なので自分で一式持って行っています。
本当に重宝しているのが、このタッパー。蓋の内側には凸凹がないのでお皿として使え、本体は深さがあるので汁物でも入れられるし、食べ易いカーヴです。食べ終わったらポンと蓋をしてしまえば、かばんを汚す事もありませんし、食べ残しも持ち帰る事ができます。
飲み物も自分で持って行きます。お金の節約にもなりますし、レストランで注文したお水だと飲まなかったり、コップが飲みにくい形だったりするのです。普通のミネラルウォーターの瓶だと、余りにも「持ち込み」という感じで気がひけるので、別の瓶で。
笑顔、笑顔。
(1歳7ヶ月。偏食の気が出てきた頃で、白い御飯やソースなしのパスタが一番好き。)
笑顔!
(2歳1ヶ月。偏食が少しおさまってきて、具入りのパスタも食べるようになりました。)
子どもに御飯を食べさせる時、自分では気付かずに結構怖い顔をしている事が多いものです。鏡や写真で時々確認してみましょう。
少しくらいの事は、気にしない、気にしない。親子でにこにこ楽しく食事しましょう。
お魚は大好きで皮までぺろりです。肉は食べてくれません。
挽肉ならようやく食べてくれる様になりました。
でも、楽しみに毎日食べてる様なのでその内、きっと肉も食べますね。
一緒に食べる時、楽しく、美味しいねぇと食べる事が大切だと思いますね。
くまさん、旦那様が楽しく、笑顔で美味しいねぇと食べているからこぐまくんも楽しそうですもんね!素敵です!
お肉が嫌いな子は結構多いですね。私の周囲でも、却って多数派な位かも知れません。こぐまもお肉よりお魚の方が好きで、日本のおいしいお魚を食べさせてやれないのが残念です。