私に出来る事を |
或る慢性の腸炎の患者さん。
普通なら長期で投与しない薬を何年にもわたって服用していて、
その副作用で骨粗鬆症になって、背骨骨折。
そして整形外科のリハビリに来た。
副作用だけはしっかり得たものの、
全く効かぬ治療で、昼夜を問わず1日20回に及ぶ下痢排便。
そんな生活をもう6年。
「この6年間というもの、下痢でどこにも行けないの。家に閉じこもりっきり」
「だって、誰も教えてくれないんだもの。この病気の事も、よく知らないの」
はっきり言って、投薬リストは目を覆わんばかりの惨状。
自分の手に負えぬ難病なら、何故よい専門医にまわさぬか。
昼夜を問わず1日20回の排便。そんな生活を想像できるだろうか。
それを6年間放置してきた医者を、同じ目にあわせてやりたい。
気の毒さと怒りとで、私の目頭まで熱くなってしまった。
「それは整形外科のリハビリの範囲じゃない」などと言っておられぬ。
そして数日後。
1日3回の排便になった彼女の輝く笑顔を見たのが、至福の瞬間。
目の前にある、私に出来る事を、精一杯する。
(私の方は最近また、トイレに行く暇を見つけるのも苦労する程の過密スケジュールなんだけどさ。ただでさえ分刻みのスケジュールなのに、それでもおさまり切らなくて、時間を切り詰めてあったりダブルブッキングだったり。そこに急患が飛び込む。その上に「義務」以上の事にまで手を出してしまうと更に時間を食うのだけれど・・・ま、仕方ないわな。
あの時みたいに自分で自分を叱咤激励。)
でも、くまさん、くれぐれもお体だけは大切になさってくださいね。
私は、NYで、『医者になる為に生まれてきたような医者』 にめぐり合いました。三人いらっしゃるのですが、その中のお一人は、ご自分を大切にする時間がなかったのか(産婦人科医でした)、早世なさってしまわれました。あとのおふたりは、退職されましたが、それでも以前のご自分の患者が苦しんでいると分かると、NJから車を飛ばしてマンハッタンまで来て下さるような方だったりします。
くまさん、ともかく、ともかく、(しつこいですね) お体だけは大切になさってくださいませ。
読んでいて涙が出てしまいました・・・
私も結腸癌が判明する前は、下痢と便秘の繰り返しで
体力を奪われながら、子供優先と、義理父・義理姉・
実父が次々に癌になり、そのお世話と、自分を後回し
にし、悪化させてたのでした。
でも、発見してくれた医師と執刀医に恵まれ、また、
総合病院の院長先生が、自分の病気を調べ、理解する
ようにと導いて下さった経緯があります。
本当に「人としての医師」に恵まれました。
ですから、くまさんのような「人としての医師」
を尊敬して、やみません。
ただ、その腸炎の患者さんは、くまさんに出会った・・・
これが、救われていく道になるんです。
くまさんという医師に出会って、運がよかった!
くまさん!
お体を大事に・・大事になさって、くまさんの意志を
衝いて、命をつないであげて下さい。
くまさんの心、涙が出るくらい感謝します。
頑張って!
そして、リンクさせていただきたいです。
どうぞ、宜しくお願いしますね。
もう一回! 頑張って!
信じられないし、信じたくないです…。
うちの母が、偉い阪大の教授に長年かかっているんですがー。
薬、強い薬、もっと強い薬、副作用のためにも薬…。
母は「ありがたい」と信じているけど、私には、母がこの腸炎の患者さんのようにされているような気がして仕方がないんです。
その人は、患者を人間とも思わないような扱いをする人で、病気を見て人を診ないという感じです。
母の近くにも、くまさんのようなお医者さんがいたらいいんですがー。
4月29日付のZEITのHausarztに関する記事、くまさんのために取ってあるんです。もしかしたらもう読んでるかもしれないけど、次回持っていきますね。
医療を“商売”としたら、患者は“商品”でしょうか…。
100円ショップのように商品の大量生産をしたら儲かりますからね。
一つ一つを見ている暇はないでしょうけど。
私自身は病気らしい病気をしたことがないので、たくさんの医者を
知りませんが、息子が熱をだしたりと病院を訪ねることが
多くなりました。
しかし残念ながら子供を一人の人間として顔を見ながら見てくれる医者は多くありません。
そのほとんどは数をさばくといった感じです。
心配で心を痛めている親にしたら、藁にもすがる思いで救急に駆け付けたりするわけですから、それをむげにする対応には本当にがっかりしますし、こんなことなら苦しむ息子を連れてくるべきではなかったと後悔すらしてしまいます。
それにしてもその患者さん、よく6年もその医者で我慢されましたね。
人間らしい生き方をさせてもらえないなんてあんまりです。
その医者は犯罪者に等しいと思うのは私だけでしょうか。
ご心配有難うございます。
「しつこく」言われるところに愛を感じます♪
今こんなところで志半ばで倒れる訳にはいきませんので、気を付けます!
下痢は「たかが」「されど」なのですよね。QOLに直結しますから。
リンク、有難うございます!
これからも、どうぞよろしくお願い致します。
いえいえ、医者の言う事を鵜呑みにするのが本来の正しい道で、それでいいのですが、問題は「この人の言う事なら鵜呑みにしても大丈夫」という医者にかかる事なのです。
例えば私は今迄に二人、「もしこの人に手術されて死んだら、それは誰にも救えなかったという事」と思える外科医に出会った事があります。それ位信頼できる医者にかかって、鵜呑みにするのが本来は一番いいのだと思います(が、難しいですよね・・・)。
インターネットには間違った知識も氾濫しており、中途半端な知識は間違った判断を招く事があり、全くの無知識よりもかえって危険な場合もありますので、ご注意下さい。
そうねー。
この場合は、決して患者さんを人間扱いしていなかった訳ではないと思うのだけれど、
「慢性腸炎だったら、下痢は当たり前」という気持ちが、医者にも患者にもあるから・・・。
ただ、それが1日数回なのか十数回なのかではQOLが大違いなのだけれど、医者にそれを我が身に置き換えて考えられるだけの想像力も必要な訳で。
そしてこれは特殊な病気だから、普通の開業医の手に負えないのは当たり前で、そこは全く責められないの(私の消化器科の医長がその道に明るいから、私は門前の小僧なだけ)。
ただ矢張り、それを「仕方のない事」と諦めずに、「何とかならないのか」と専門家を探す足掻きが欲しかったです。
うーん。薬の注意書きを隅々まで読んでも余り役に立たないかな。
というのは、「万が一」の実際には殆ど意味のない副作用まで書いてあるから、素人が読むと怖くなって疑心暗鬼になるだけだから。
医者というのは本来、その副作用を承知の上で「それでも必要」と判断した薬に限り、治療しない場合の害と副作用の害を天秤に掛けて、匙加減をしている訳です。
記事、わざわざどうも有難う♪じゃあ、次回に。
犯罪者というのはちょっと行き過ぎかしら。その患者さんの6年間を思ってついカッとなって、私がこんな書き方をしてしまったせいですね。すみません。
この患者さんは、多分どこかの病院で「緊急」の手当てを受け、家庭医は、その投薬リストを忠実に守り続けたのだと思います(急性の悪化が過ぎたら普通は、持続の治療は別の投薬内容に変えていくのです)。そして、「具合はどうですか?」「相変わらずの下痢です」「そうですか・・・(慢性腸炎ですから)まあ仕方がないですね。じゃあ薬はまだやめられませんね」というような感じだったのではないかと。
私の場合も実は、患者さんが自分から語った訳ではなく、便の形状は「シャビシャビかドロドロか」、色、回数、昼夜の分布具合など、根掘り葉掘り尋ねてやっと、その状態が明らかになったのです。
ところで、本当に信頼できる救急外来だったら(ここがミソですが・・・)、「むげに片付けられたら、それは軽症である印」ですよ。
2年ほど前に書き込みさせてもらった者です。
あれから3人の男の子の母になりました。
子供達はもちろんの事、私もドイツに着てから皮膚科、婦人科、救急病院など、お医者さんのお世話になっていますが、幸いな事に、どのお医者さんにも親身な対応をして頂く事ができています。
特に皮膚科のお医者さんには、日本にいる時はコントロールできなかったアトピーがすっかり落ち着くようにまでして頂いて、本当に感謝しています。 相性などもあるのかもしれませんが、私は今までの所、ドイツに来られて良かったと、健康面でも言う事ができて本当に嬉しいです。
この2年間、書き込みこそしませんでしたが、かなり頻繁にくまさんのHPを読み、勝手に私自身に渇を入れさせたりしてもらっていました。
人を助ける事のできる職業についているという事は、本当に素晴らしい事だと日々、子供達にも言っていますし、自身でも思っています。
くまさん、どうぞお体には気をつけて(って、私が言う事ではありませんが)、いつまでも素晴らしいお医者さんでいらしてください!!
「ドイツに来られて良かった」という声を聞くのは、とても嬉しいです。
どの国にも、それぞれ長所短所がありますが、
その中で長所を満喫して、
短所は「まったく、仕方がないねー」と苦笑いする位で済ませて、
楽しく生きる事が大事ですよね。
(前の書き込みがちょっと見当たらなかったのですが、違うHNだったのでしょうか?)